2025.07.18
ロンドン訪問にてLSHTM及びCEPIとのプラネタリーヘルス連携を強化
7月2日から2日間、本学の永安武学長をはじめとする本学の教職員が、プラネタリーヘルスにおける感染症対策等のグローバルヘルスや気候変動への取り組み、教育・研究における連携拡大の可能性を探るため、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院(LSHTM)及び感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)を訪問しました。
初日には、LSHTMの気候変動・プラネタリーヘルスセンター(CCCPH)との会議が開催され、教育や研究分野、グローバルサウスへの貢献における今後の連携が協議されました。そのほかに教育や研究で使用されるLSHTM内の実験室を訪問、視察しました。
翌日には、両機関の共催で「Celebrating Impact and Shaping the Future: The NU–LSHTM Partnership(NU-LSHTMパートナーシップによる成果と未来の共創)」と題するイベントが開催され、オンライン参加も含め80名近くの教職員や学生が参加しました。永安学長からは、本学が採択された「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」(J-PEAKS)とグローバルリスク研究センターが紹介され、超領域型融合研究に対する本学の貢献が強調されました。その後、両機関の教員によるパートナーシップにおける成果の振り返りに続き、ジョイント・ディグリープログラム(JD:国際連携教育課程)の学生からプラネタリーヘルスに関する研究が発表されました。日本学術振興会(JSPS)ロンドン事務所からも、原正彦新所長を含む6名がこのイベントに参加しました。熱帯医学・グローバルヘルス研究科(TMGH)の北潔研究科長の挨拶では、本学が掲げるプラネタリーヘルスの推進において、TMGHの超領域型の教育と国際連携が極めて重要な役割を果たすことが述べられました。イベントの企画と司会を担当したTMGHのリナ・マダニヤズ准教授は、統合研究と学生の参画をより拡大するための将来のパートナーシップの戦略的ビジョンを提示しました。

LSHTMでのTMGHセッション

左からCaroline Relton副院長(LSHTM)、永安学長、Liam Smeeth 大学院長(LSHTM)
同日午後には、森田公一感染症研究出島特区長をはじめとするSCARDAによるプロジェクトメンバーも加わり、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)のロンドン事務所において、Aurélia Nguyen副CEOとの会合を行いました。会合では、CEPIが取り組む「100日ミッション」に対する本学の貢献に加え、LMIC(低・中所得国)との連携に関する戦略的な協働、先進的研究開発戦略センター(SCARDA)におけるシナジー拠点を通じた今後の連携が示されました。
本訪問は、プラネタリーヘルスへの取組をけん引する本学の国際的リーダーシップにとって重要な一歩となりました。

CEPIロンドンでの会合出席者
[参考]
長崎大学HP(J-PEAKS)